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不妊治療の血液検査で調べる項目と、結果でわかること・治療総まとめ

こんにちは。うい(@uiuiuipot108081)です!

血液は、私たちが思っている以上に多くの情報を含んでいるものです。

不妊治療では、採血の機会が数多くあります。クリニックにより異なりますが、一般的には以下の4つの時期に応じた血液検査が主流です。

  • 治療初期:スクリーニング検査
  • 月経中:基礎ホルモン検査
  • 排卵前:黄体形成ホルモン検査
  • 高温期:黄体ホルモン検査

私の通うクリニックでも、それぞれの時期に合わせて採血がありました。検査結果報告書を見ると、医学的な名称と数値の羅列で一般人にはよく理解できません。

私は特に問題ないということですが、辛うじて基準値におさまっているような項目もあります。

結果で何がわかるのか、何に影響するのかといった細かい説明はないため、この際ですし自ら腰を上げて徹底的に調べ上げました。結果に応じた治療方針も含め、判明した情報はすべて記載していきます。

これから不妊治療の血液検査を受ける人、検査結果に疑問がある人にとって何かしらの糸口になれば幸いです。

注意
本記事の内容は医療機関から実際に提供された情報や、自らネットや文献で調べた情報をもとに掲載しております。正確性や信憑性に関して、当サイトより断言はできかねます。
あくまで参考に留めていただき、詳しくは直接医療機関へお問合せください。

不妊治療初期のスクリーニング検査

不妊治療初期においては自分の体がどういう状態なのか診断し、不妊因子(不妊症の原因)を見極るための「スクリーニング検査」から入るのが一般的です。

スクリーニングとは、直訳で「選別する」の意です。複数ある治療ステップの中で、どの段階からスタートすべきか判断します。

採血におけるスクリーニング検査では、こんなものがあります。

  • 貧血検査
  • 隠れ貧血検査
  • 隠れ糖尿病検査
  • クラミジア抗体検査
  • 風疹抗体検査
  • 卵巣予備能(AMH)検査

以下では、それぞれの検査ごとに詳しく見ていきますね。

MEMO
数値は日々変動するものなので、一定期間ごとに再検査を推奨されることがあります。

貧血検査

貧血の度合いをはかる「血算」は、不妊治療以外でもポピュラーな血液検査です。

検査項目と基準値

白血球数 3,500~9,100 /μL
赤血球数 376~500 *10000/μL
血色素量 11.3~15.2 g/dL
ヘマトクリット値 33.4~44.9 %
MCV 79.0~100.0 fL
MCH 26.3~34.3 pg
MCHC 30.7~36.6 %
血小板数 13.0~36.9 *10000/μL

おおむね基準値以内であれば、貧血の所見はないと診断されます。

ここで注目したいのは「赤血球数」および「血色素量」です。血色素量は赤血球の中にあるヘモグロビンの量をあらわし、いずれかが少ない場合に「貧血」と診断されます。

私は昔から貧血持ちで、赤血球数はギリギリ、血色素量は基準値に少し足りなかった…

不妊因子の可能性

貧血は、広く言えば「着床障害」に繋がるとされています。

鉄分が不足すると、後述する女性ホルモンの合成が滞ります。また先のとおりヘモグロビンの量も減少するため、酸素の運搬ができなくなります。

女性ホルモンの減少と酸素不足は子宮内膜の成熟に影響します。着床には、十分な厚みの子宮内膜が必要不可欠。成熟していない子宮内膜では、着床の妨げになりかねません。

その他にも、鉄不足は卵胞の成長度や質にも直結するといわれています。妊娠を望むなら、鉄不足は大敵という事実がよくわかりますね。

治療方法・方針

  • 鉄を含有する食品を積極的に摂取する
  • 鉄分サプリを服用する

もし貧血検査で基準値に満たない結果が出た場合は、日頃から意識的に鉄分を摂取する習慣を身に付けましょう。

鉄分を多く含む食品の代表例はレバー赤身の肉大豆などです。

手軽に十分な量を摂取できるサプリメントも併用すると、なお効果大。ぜひ工夫しながら取り入れてみてくださいね。

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隠れ貧血検査

健康診断の採血等、一般的な血液検査では前述の血算のみで貧血を診断します。

しかしその項目だけでは、潜在的な「隠れ貧血」を暴くことができません。それを特定するのがこの「隠れ貧血検査」です。

検査項目と基準値

フェリチン 3.6~114 ng/mL

鉄は体内のさまざまな部分に分布していて、そのうち約7割が先の「赤血球」に含まれているとされています。かといって、赤血球数が満たされていれば「貧血でない」と診断するのはいささか早計です。

残3割は血清鉄、組織鉄、フェリチンがあたります。中でも重要なのは、この「フェリチン」。

フェリチンは「貯蔵鉄」です。人は鉄を消耗するとき、この貯蔵鉄を使います。女性は月経があることから、毎月少なくない量のフェリチンを消費しているのです。

フェリチンの基準値は3.6ng/mL以上とされていますが、これはあくまで健康体としての基準です。妊娠を望むのであれば25ng/mL以上が望ましいといわれています。

不妊因子の可能性

「貧血検査」の項で解説したとおり、隠れ貧血も貧血と同様「着床障害」の要因になります。

卵胞の発育、質にも繋がるため、貧血と同じく基準値に満たなければ対策が必至です。

治療方法・方針

  • 鉄を含有する食品を積極的に摂取する
  • ヘム鉄サプリを服用する

食事とサプリメントの両方からアプローチするのが得策ですが、中でもフェリチン不足の人におすすめなのは「ヘム鉄」サプリメントです。

鉄は、大きく「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分けられます。クリニックで処方される貧血用の薬は後者が多いとされていますが、非ヘム鉄は体内への吸収率が低いといわれています。

一方、タンパク質と結合しているヘム鉄は、非ヘム鉄に比べ吸収率が5~10倍なのだとか。

隠れ貧血対策には、このヘム鉄が大きく貢献するそうです。フェリチンは日々消費するため、たとえ十分な数値だったとしても意識して摂取するのがベターといえます。

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隠れ糖尿病検査

隠れ糖尿病」とは、通常の健康診断では発見されない糖尿病の初期症状にあたります。

糖尿病と不妊症の関連性はなじみが薄いですが、実は意外な弊害が生じるのです。

検査項目と基準値

HbA1c(NGSP) 4.6~6.2 %

一般的にいって、糖尿病は血糖値から判定しますね。

その血糖値に異常が反映されていない段階で、糖尿病の兆候を発見できる検査項目がこの「HbA1c」。「ヘモグロビンエーワンシー」と読みます。

血中のブドウ糖がヘモグロビンと結合すると、糖化ヘモグロビンになります。血糖値が高い=血中のブドウ糖が多いことになるため、必然的に糖化ヘモグロビンの量が増える計算となります。

HbA1cは、糖化ヘモグロビン量を総ヘモグロビン量で割った割合で求められます。糖化ヘモグロビンが全体の6.2%以上と認められた場合は、「隠れ糖尿病の所見がある」と診断されます。

不妊因子の可能性

体内で糖化が進むと「卵子の質の低下」「卵巣機能の低下」に直結するとされています。

卵子はタンパク質でできています。タンパク質が糖と結合して「糖化」すると、卵子の老化等さまざまな弊害が生じます。それは排卵障害や、ひいては体外受精の成績にも影響することになります。

またそれ以外に、妊娠後の流産の可能性が上がるという研究結果も出ています。

治療方法・方針

  • 糖質制限の食事をとる
  • 専門医療機関で治療する

基準値内であれば、日頃の食事で糖質制限を心がけてみるのもいいかもしれません。

甘い飲み物デザートお菓子の摂取をやめ、ご飯パンなどの炭水化物を控えめにする食事療法は、妊活において効果的であるといわれています。

低炭水化物ダイエット(ていたんすいかぶつダイエット、low-carbohydrate diets)とは、肥満や糖尿病の治療を目的として炭水化物の摂取比率や摂取量を制限する食事療法である。糖質制限食、ローカーボ・ダイエット、またそれをさらに短縮してロカボとも呼ばれる。本質的には炭水化物で摂取していたエネルギーをタンパク質と脂質に置き換える食事法である。

引用:Wikipedia「低炭水化物ダイエット

もし著しく高い数値が出た場合は、専門医療機関(内科・糖尿病内科・内分泌代謝科等)で治療を要することがあります。

クラミジア抗体検査

不妊の初期検査として、クラミジア抗体検査の重要性は高いといわれています。

その理由を見ていきましょう。

検査項目と基準値

C・トラコマティスIgG 0.90未満
C・トラコマティスIgA 0.90未満

クラミジア感染症は、性感染症の中でもっとも頻度の高い疾患といわれています。若年層で10~15%の感染率といわれており、一般家庭でも蔓延している病気です。

クラミジア感染症の診断方法には、直接検出する「抗原検査」と間接的に調べる「抗体検査」があります。不妊治療のスクリーニング検査では、後者の抗体検査が主流です。

抗体とは、細菌等に感染した場合に作り出される免疫です。これの有無によって、クラミジア感染歴があるか判定します。基準値未満であれば「陰性」です。

不妊因子の可能性

クラミジア感染症は、女性の「子宮頸管炎」「卵管炎」「骨盤腹膜炎」を引き起こします。

具体的には、子宮頸管炎は排卵期の子宮頸管粘液の分泌を減少させ、頸管性不妊(頸管粘液不全)という不妊症のファクターになり得ます。

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また卵管炎は卵管閉塞や卵管癒着にも繋がり、卵管性不妊子宮外妊娠の原因になることも…。
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治療方法・方針

  • 治療薬を内服する
  • 子宮卵管造影検査で通過性を診断する

クラミジア抗体検査では既往感染(感染歴)がある場合、治療後も陽性判定されることがあります。過去の感染であったとしても対応は必要です。

現在では治療に有効な抗生剤があるため、内服することですみやかに陰性化されます。なお、検査結果で現在の感染が否定できない場合は夫婦揃って内服が望ましいとされています。

陰性化しても卵管のつまりや癒着は改善されないため、別で治療が必要です。まずは子宮卵管造影検査で卵管の通過性を診断するのが一般的のようです。

風疹抗体検査

スクリーニング検査項目として一般的な「風疹抗体」。

これは不妊因子というより、出生児に影響を及ぼす重要な検査です。詳しく追っていきます。

検査項目と基準値

風疹(EIA) 8.0未満

風疹抗体は先のクラミジア抗体検査と同様、体内の抗体を見ることで判定されます。

ただしクラミジア抗体検査では「有無」で判定したのに比べ、風疹抗体検査では抗体価の「数値」を見ます。風疹の検査方法は大きく2つあり、上の基準値では「EIA法」を用いています。

一方「HI法」では単位を「倍」とあらわし、基準値は「32倍以上」です。

私は1年前に他のクリニックで検査して、基準値に満たなかったから治療したよ!

妊娠に対するリスク

免疫のない女性が妊娠初期に風疹へ感染すると、風疹ウィルスが胎児へ感染し、出生児に「先天性風疹症候群」と総称される障害を引き起こす可能性があります。

赤ちゃんの目や耳、心臓などへの影響も考えられる大きなリスクです。

不妊治療をするにあたっては、いつ妊娠しても問題がない状態へ整えておく必要があります。ですから風疹抗体が十分でないと診断されたケースでは、早急な治療が求められるわけですね。

治療方法・方針

  • 風疹ワクチンまたはMRワクチンを接種する

風疹抗体が満たないと診断された場合の治療手段はただひとつ、ワクチンの接種です。

最近では、地方自治体が風疹・MRワクチンの予防接種費用助成事業をおこなっているケースも多いです。安価で接種できますので、お住まいの市区町村へ問い合わせてみるといいでしょう。

なおMRワクチンとは、麻疹(はしか)と風疹の混合ワクチンを指します。今日ではワクチンの供給量が足りず、混合ワクチンのみ提供している医療機関も多いようです。

在庫不足が著しいみたいで、色んな医療機関に問合せた記憶…
注意
風疹ワクチンは生ワクチンのため、免疫がつくまで接種後2カ月間の避妊を推奨されます。
その間不妊治療が滞ることになるため、初期に実施しておくのが望ましいです。

卵巣予備能(AMH)検査

近年になり注目を浴びている項目が、この卵巣予備能AMH)検査です。厳密には卵巣年齢ではなく「卵子の残りの数」を見るものです。

治療の指標に活かす目的から、初期に実施されることの多い検査となります。

検査項目

  • 抗ミュラー管ホルモン(AMH)

AMHとは「アンチミューラリアンホルモン」と読みます。抗ミュラー管ホルモンともいい、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。

血中のAMH値が原始卵胞(卵巣内で待機している卵胞)の数を反映するといわれており、原始卵胞数が減少するとAMH値も低くなるとされています。

なおAMH値はあくまで卵子の在庫数の指標です。その卵子の質は年齢に相関するものといわれており、AMH値が低い=妊娠しにくいとは一概に言えません。

年齢別AMH平均値

引用:Seifer. Age-specific AMH values for U.S. clinics. Fertil Steril 2011

またAMH値は年齢だけでなく、個人差も非常に大きく出ます。そのことから、一概に「基準値」を設定することはできません。

図は海外の研究調査結果から引用したものですが、年齢で絞っても、このように偏差が長く分布してしまうのです。統計として「平均値」を割り出すことは可能ですが、あまり参考にはできないでしょう。

不妊因子の可能性

このAMH値から考え得る不妊因子の可能性は、2つあります。

ひとつは値が著しく低い場合。卵巣予備能が低くなると自然排卵しづらくなる傾向があります。また排卵誘発剤(クロミッド)等の刺激を受けにくくなるため、不妊治療が思うように進みません。

もうひとつは、値が著しく高い場合です。AMH値は高ければ高いほどいいわけではありません。

年齢にもよりますが、AMH値が4.0~5.0ng/ml以上ある場合は「多嚢腫胞性卵巣症候群PCOS)」が疑われます。卵巣内にいつまでも排卵しないまま卵胞が残存し続ける症状で、不妊症や無月経、稀発月経等に直結します。

治療方法・方針

  • AMH低濃度の場合、治療のステップアップを検討する
  • AMH高濃度の場合、卵巣刺激方法を工夫する
  • AMH高濃度の場合、内服薬で治療する

先に挙げたとおり、数値が高いか低いかで今後の治療方針は大きく変化します。

AMH低濃度の場合は、早い段階での治療ステップアップが推奨されるのが一般的です。原始卵胞の数が少ないということは、それだけ妊娠のチャンスも少ないということ。

自然排卵の難易度も高まるため、体外受精等の生殖医療で確実性を高める方針にシフトします。

AMH高濃度の場合は、多嚢腫胞性卵巣症候群と上手に向き合いながら治療を進める必要があります。PCOSの状態で排卵誘発剤を用いると、まれに「卵巣過剰刺激症候群OHSS)」という症状が併発するリスクがあります。

女性の卵巣は親指大ほど(3~4 cm)の臓器ですが、その中の卵(卵胞)が不妊治療における排卵誘発剤に過剰に刺激されることによって、卵巣がふくれ上がり、お腹や胸に水がたまるなどの症状が起こることを卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼びます。重症例では、腎不全や血栓症など様々な合併症を引き起こすことがあります。

引用:厚生労働省「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

他には、PCOSを根本的に改善する手段として漢方薬サプリメントの内服も効果的です。

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月経中の基礎ホルモン検査

月経中にはかる基礎ホルモン検査も、不妊治療において重要な尺度となります。

月経によりリセットされた状態のため、身体の基礎的な数値を見るのに適した時期です。

基礎ホルモン検査

月経2~3日目に採血が指定されるこの「基礎ホルモン検査」では、2つの項目があります。

いずれも大きく異なる役割を持つホルモンですが、これらに異常がある場合、同一の不妊症を引き起こします。

検査項目と基準値

テストステロン 0.11~0.47 ng/mL
プロラクチン 3.4~24.1 ng/mL

前者のテストステロンはいわば「男性ホルモン」です。女性であっても、男性と比較して5~10%程度は男性ホルモンを持っているといわれています。

テストステロンは卵胞発育過程で産生されます。この流れが興味深いので、少し解説しますね。

卵胞発育の過程にあるホルモン産生は、排卵の前後で変化します。まず排卵前はLH(下垂体ホルモン;後述)が作用してテストステロンを産生します。しかし排卵後はそのはたらきが抑制され、代わりにプロゲステロン(黄体ホルモン;後述)が産生されます。

つまりテストステロン値が高い状態は「排卵前の卵胞が多い」ことをあらわすのですね。

さてプロラクチンですが、こちらは打って変わり「乳汁分泌ホルモン」を指します。

その名のとおり出産後に母乳を出すホルモンですが、非妊状態でも一定分泌されています。この意義については、未だ十分解明されていないというのが実情です。

プロラクチンの値が著しく高い場合は「高プロラクチン血症」と診断されます。

不妊因子の可能性

テストステロン値が高いことは「排卵前の卵胞が多い」と解説しました。つまるところ、前項で解説した「多嚢腫胞性卵巣症候群PCOS)」が疑われるということです。

一方のプロラクチンも排卵障害に直結します。また黄体機能不全や流産のほか、卵胞の発育や受精に関する作用も報告されています。

いずれも生殖のさまざまな局面に関与するホルモンであり、今なお研究が続いています。

治療方法・方針

  • 内服薬で治療する
  • 数値が著しく高い場合、精密検査をする

いずれも軽度な上昇であれば、まずは内服薬(漢方薬含む)やサプリメントで治療をします。

薬で経過観察ののち、再検査で数値の低下がみられない場合は専門医療機関で精密検査を要する場合があります。

下垂体ホルモン検査

排卵は、何も子宮だけが関与しているとは限りません。卵巣から遠く離れた「」もまた、排卵にとって重要な役割を果たしています。

その脳から分泌されるホルモンが、この「下垂体ホルモン」です。

検査項目と基準値

LH 2.4~12.6 mIU/ml
FSH 3.5~12.5 mIU/mL

排卵は脳の視床下部、脳下垂体、卵巣の三者がうまく連携することで初めて起こります。どれか欠けても正常な排卵がおこなわれずに「無排卵」となってしまいます。

現場といえる卵巣へ指示を送る役割を果たすのが、本題の「下垂体ホルモン」です。

LHは「黄体刺激ホルモン」、FSHは「卵胞刺激ホルモン」を指します。その名のとおり、それぞれ黄体、卵胞を刺激して排卵や卵胞の発育を促進させる作用をします。

不妊因子の可能性

いずれも異常高値の場合は「卵巣性無排卵」の疑いがあるとされます。

卵巣性無排卵は卵巣の中の原始卵胞が極端に少なくなり、排卵が起こりにくくなる状態をいいます。無排卵症の中でもっとも治療が難しい症状です。

一方、異常低値の場合は「排卵障害」「下垂体機能低下症」の可能性があります。

視床下部もしくは脳下垂体の機能が低下してホルモン分泌が不十分になり、結果として排卵が起こりにくくなる症状です。

治療方法・方針

  • 異常高値の場合、治療のステップアップを検討する
  • 異常低値の場合、ホルモン補充療法をとる
  • 異常低値の場合、原因疾患を治療する

値が高く、卵巣性無排卵の疑いがある場合はすみやかに治療のステップアップが成されます。

値が低い場合は、一般的に不足しているホルモンを補充することが治療の基本です。原因不明のケースも多く、ホルモン補充療法によって問題なく不妊治療を継続できることもあります。

または「下垂体腺腫」と呼ばれる腫瘍が原因になっていることもあります。根本的な治療に際し、この腫瘍摘出手術が取られることもあるようです。

甲状腺ホルモン検査

甲状腺とは、喉仏の下に位置する組織です。新陳代謝を促進する甲状腺ホルモンを分泌しますが、これが妊娠の維持や胎児の成長にも重要なはたらきをします。

先の下垂体ホルモンと同様、子宮に遠く離れた部位から妊娠をバックアップするホルモンです。

検査項目と基準値

TSH 0.500~5.00 μIU/ml
Free T3 2.30~4.30 pg/mL
Free T4 0.90~1.70 ng/mL

TSHは「甲状腺刺激ホルモン」をいいます。TSHは脳下垂体で産生され、甲状腺で産生される甲状腺ホルモンを調節する役割を果たしています。

一方、Free T3Free T4はその甲状腺から産生される「甲状腺ホルモン」そのものです。

いずれも甲状腺に関わるホルモンですが、産生される部位および役割が異なるわけですね。

この甲状腺ホルモン検査で注意したいのが「甲状腺機能低下症」、通称「橋本病」です。甲状腺ホルモン(FT3、FT4)が明らかに不足している状態を指します。

しかし、甲状腺ホルモンが基準値だからといって安心はできません。甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値が基準値より上回っている状態を「潜在性甲状腺機能低下症」といい、これも不妊因子になります。

厚生労働省の統計では、習慣性流産または不妊症の女性の10%以上がこの「潜在性甲状腺機能低下症」に該当すると報告されています。

不妊因子の可能性

「甲状腺機能低下症」および「潜在性甲状腺機能低下症」は、不妊に直結すると説明しました。

具体的に解説しますと、脳下垂体で産生されるTSHは「基礎ホルモン検査」の項で挙げたプロラクチンと連動します。甲状腺機能が正常でない場合、TSHが上昇すると同時にプロラクチンも上昇するわけです。

高プロラクチン血症が排卵障害を引き起こし、かつ受精できたとしてもTSH異常高値により流産のリスクが高まります。

治療方法・方針

  • 食事によるヨード摂取を控える
  • ホルモン補充療法をとる

基準値内であれば、日常生活での食事に気をつけるといいでしょう。

食事に含まれる「ヨード」という成分が、甲状腺ホルモンの低下に関与するといわれています。昆布ひじきわかめ等の海藻類に多く含まれているため、摂取を控えるのが無難です。

またヨードを含むうがい薬も影響することがありますので、気をつけてください。

基準値を下回っている場合は、甲状腺ホルモン薬の投与で経過を見るのが一般的です。妊娠中や授乳中でも問題のない成分ですので、不妊治療と並行しながら改善が期待できます。

卵巣ホルモン検査

女性ホルモンは、大きく「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」に分けられます。

前者にあたる卵胞ホルモンの名称を「エストロゲン」といい、エストロゲンの主要成分3つのうちもっとも強い作用を示すのが「エストラジオールE2)」です。

検査項目と基準値

エストラジオール(E2) 25~85 pg/mL

エストラジオールは卵巣から産生されるホルモンです。卵巣機能をはかる指標として有効となります。

卵胞刺激ホルモン(FSH;前述)が卵巣に作用すると、成熟卵胞からE2が分泌されます。E2は子宮内膜を厚くし、子宮頸管粘液の分泌を促します。

このとおり、E2は月経周期の中で数値が大きく変動するホルモンです。卵巣の正確な状態を反映するには、リセットされた直後にあたる「月経中」に検査するのが一般的。

上の数値はECLIA法で見た卵胞期前期の基礎値です。

不妊因子の可能性

卵巣の反応性評価を診断する目的のこの検査、基準値より高くても低くてもよくありません。

異常高値の場合は「卵巣過剰刺激症候群OHSS)」の疑いがあります。
※卵巣予備能(AMH)検査の項で解説

一方、異常低値の場合は「卵巣機能不全」や「胎盤機能不全」が疑われるということです。

治療方法・方針

  • 規則正しい生活習慣を心がける
  • 治療のステップアップを検討する

結論からいって卵巣ホルモン、広くは女性ホルモンを増やすことはできません

女性ホルモンの分泌量は年齢とともに変化し、20代後半から30代前半にピークを迎えてからゆるやかに減少していきます。そして閉経前後に激減します。これは動かせない事実です。

では、E2の値が低い場合に何も対策できないのか?というと、そうでもありません。

女性ホルモンは、自律神経を安定させることである程度コントロールできます。つまり、E2充足には規則正しい生活習慣が必要不可欠。栄養バランスのとれた食事と十分な睡眠、適度な運動を心がけたいですね。

他には、体外受精等の生殖医療へシフトする選択肢もあります。

排卵前の黄体形成ホルモン検査

黄体形成ホルモン」は、前項で登場した下垂体ホルモンのうちのひとつです。

基礎値では排卵障害等の特定目的でおこなう検査ですが、排卵前では他の目的で用います。

排卵時期特定検査

排卵前に採血をすることの意義は、おもに「排卵時期の特定」にあたります。

妊娠検査薬と同じように、最近になって広く知られるようになった「排卵日予測検査薬」。それと同じ目的で用いられるのが、この採血です。

タイミング療法においても超音波(エコー)検査と併せることで、排卵日特定の精度をより高める狙いがあります。

検査項目と基準値

LH 14.0~34.9 mIU/ml

前項で「黄体刺激ホルモン」と紹介したLHですが、別名「黄体形成ホルモン」とも呼ばれます。脳下垂体から分泌され、卵巣に働きかけて排卵を誘発するホルモンです。

このLHは月経周期のうち、ある特定の期間にのみ数値が跳ね上がります。これを「LHサージ」といい、40~48時間以内に排卵が起こるとされています。上の数値は排卵期の基準値です。

このLHサージを見極めることで排卵日を絞り込み、受精の精度を高めます。

前述の排卵日予測検査薬では、尿中に含まれるLH数値で診断ができます。

不妊因子の可能性

排卵期のLH数値が基準値より高い場合は、卵巣内にいくつもの卵胞が残存し続ける「多嚢胞性卵巣症候群PCOS)」が疑われます。

逆に基準値より低い場合は、プロゲステロン(後述)の分泌不足から着床障害が起こる「黄体機能不全」の可能性が高まります。

いずれも不妊のファクターとなりますので、早急な治療が必要です。

治療方法・方針

  • 数値が高い場合、自律神経を整える
  • 数値が高い場合、内服薬で治療する
  • 数値が低い場合、ホルモン補充療法をとる

黄体形成ホルモンの分泌をコントロールする視床下部と下垂体は、ストレスに非常に敏感です。「妊活にストレスは大敵」と聞きますが、これは医学的にも立証されているわけです。

日頃からストレス発散を心がけ、リラックスした環境に身を置くことで改善が期待できます。

他には内服薬(漢方薬含む)、サプリメント等で治療をする選択肢もあります。

数値が低い場合には、黄体を刺激するhCG注射投与により、活性化を促す方法が取られることがあります。

高温期の黄体ホルモン検査

排卵後の高温期に採血をおこなう狙いと、結果からわかることについて見ていきます。

黄体機能検査

排卵後の高温期になって初めて、活発に分泌されるのが「黄体ホルモン」です。

黄体ホルモンは子宮内膜に作用し、着床の準備を整える重要なはたらきを担います。

検査項目

P4 10.0~ ng/mL

P4(ピー・フォー)は、名称を「プロゲステロン」といいます。

前述の黄体形成ホルモンの作用により、排卵後の卵胞から分泌されるホルモンです。着床の準備のほか、体温を高温期へ移行させ妊娠を維持するはたらきをします。

このP4もE2と同様、月経周期で数値の変動があります。排卵後に上昇し、10ng/mL以上が正常です。

不妊因子の可能性

プロゲステロンの分泌量が少ない場合、疑われるのが「黄体機能不全」です。

子宮内膜の厚みが不十分になることで着床障害や、妊娠の維持ができずに初期流産を引き起こす要因にもなり得ます。

一方、ここで気をつけたいのが「黄体化非破裂卵胞症候群LUF)」という症状です。

卵胞が成長して排卵期が来ても破裂せず、排卵が起こらないまま卵胞が黄体へと変化する症状です。黄体から分泌されるプロゲステロン(P4)のせいで基礎体温もちゃんと上昇するため、排卵が起こっていると勘違いさせる食わせ者です。

引用:鶴川台ウィメンズクリニック

プロゲステロンが正常値であったとしても、こういった症状が隠れている可能性もあります。超音波検査等と併せ、多角的に検証する姿勢が大切です。

治療方法・方針

  • ビタミンEを摂取する
  • ホルモン補充療法をとる

黄体ホルモンの分泌を助ける栄養素に「ビタミンE」があります。食品でいえば種実類魚卵等に多く含まれているため、食事から意識的に摂ることを心がけましょう。

他にはビタミンEサプリメントで摂取するという方法もあります。

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またはホルモン剤内服薬やhCG注射投与で、経過を観察する処置が取られることもあります。

おわりに

クリニックに行くたび採血されるので、何も考えず腕を差し出していた私ですが…。

こうして分解して調べてみると、月経周期に応じてさまざまな目的があることを知り、納得しました。何も知らずに不妊治療を続けるのとでは、心構えが変わった心地がします。

日常的に取り入れられる改善策もあります。クリニックでおこなうものばかりが治療でないと肝に銘じ、今後も先生と二人三脚で歩んでいきたいです。

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