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不妊治療のタイミング療法に排卵検査薬を併用して精度を高める施策

こんにちは。うい(@uiuiuipot108081)です!

不妊治療の大事なポイント、「排卵」。

卵子

これは不妊治療の3つのステップ「タイミング療法」「人工授精」「体外受精」でも共通です。どの段階でも排卵を大きな基準とします。

なかでも、ファーストステップにあたるタイミング療法では排卵時期の特定が欠かせません。

「タイミング療法」とは
排卵時期を狙って性交渉する治療法。排卵後24時間という受精のタイムリミットに備え、体内に精子を蓄えておく必要がある。

排卵時期を特定する方法には、大きく3つあります。

基礎体温・エコー検査・ホルモン値測定

一般的にはこれらを掛け合わせれば排卵日の特定は難しくありません。とはいえ、クリニックへ毎日通うわけにもいきませんね。

採血でなくて、自宅でもホルモン値を調べられたらなぁ…。 あっ!

本記事はクリニック指導のタイミング療法の精度を高める狙いで、尿中のホルモン値を測定できる「排卵日予測検査薬」を用いた記録となります。

MEMO
排卵日予測検査薬は本来、不妊治療中の患者が独断で使用することは推奨されていません。本記事を参考に排卵検査薬を用いる場合は、正しい結果が得られない可能性も念頭に置き、あくまで自己責任でお願いいたします。

こんな人におすすめ

  • 不妊治療中
  • 自己流タイミング療法中
  • 妊娠の可能性を高めたい
  • 排卵検査薬を使ってみたい
MEMO
本記事にはPRが含まれます。あらかじめご了承ください。

「排卵日予測検査薬」とは

排卵日予測検査薬」はその名のとおり、排卵日特定の一助となる画期的な妊活アイテムです。

クリニックでタイミング指導を受けている人でも、正確な排卵日まで特定できているケースは少ないと思います。

おおよその目安までしか教えてもらえないよね

しかし本来ならば、

もっとも妊娠しやすいタイミングは「排卵の2日前」である

こうした背景から「排卵日特定の精度をさらに高めたい」という思いが生まれ、ここにスティックを取ることになります。

「排卵検査薬」のしくみ

排卵検査薬が排卵の時期を特定できる理由、それは「黄体形成ホルモン」にあります。

黄体形成ホルモン(LH)は排卵を引き起こすはたらきをします。普段から少量分泌されていますが、排卵前に分泌量が急激に増加するときがあります。これが「LHサージ」というものです。

黄体形成ホルモン分泌量の推移

引用:ドゥーテストLH

このLHサージが起きてから約40~48時間以内に排卵が起こるとされているため、だいたいの排卵日を予測することが可能となっています。

月経周期が規則的なら、生理から14日前後が目安だよ!

LHの値は本来、血中から測定するのがもっとも望ましいです。

ただ尿中にも反映されるため、簡易的な方法として近年よく用いられるようになりました。正確性も問題ありません。

自然周期では血中LHとE2値が尿中LHと相関し、さらに尿中LH半定量の結果により卵胞の成熟度も推定することが可能であり、血中LH値の上昇が尿中には30分後から21時間後に反映されることを考えると、尿中LH半定量は不妊診療において重要な要因である性交や人工授精のタイミングなど排卵時期の予測に有力な指標となりうる。

引用:尿中LHサージからみた排卵予測

「排卵検査薬」の種類

市販の排卵検査薬は数ありますが、なかでもポピュラーなのはこの3つです。

  • ロート製薬「ドゥーテストLH」
  • 武田薬品工業「ハイテスターH」
  • アラクス「チェックワンLH」

判定のしくみは変わりありませんが、1箱あたりの本数と価格に違いがあります。詳しくは以下の表を参考にしてください。

ドゥーテストLH 7本 2,970円
12本 4,180円
ハイテスターH 5本 2,838円
10本 4,818円
チェックワンLH 5本 2,420円
10本 3,850円

※10%税込表記
※メーカー希望小売価格

1箱につき1周期が目安です。より正確性を期すなら、本数の多い商品を購入すると安心。

私は「ドゥーテストLH」を購入したよ!
MEMO
排卵日予測検査薬はいずれも「第1類医薬品」に該当します。対面販売・ネット通販ともに薬剤師による適正使用の確認を受ける義務があります。

「排卵検査薬」の開始日

排卵検査薬は「検査開始日」の算出方法が少々複雑です。

排卵検査薬は、排卵予定日の少し前から1日1回ないしは2回の頻度で検査をします。検査開始時点で排卵済みといった事態を避けるためにも、” 少し前 “というのがミソ。

この「排卵予定日の少し前」というのはすなわち、「次の生理予定日の17日前」を指します。

一般的な高温期の日数を14日と考えると、3日間の猶予があるわけだね!

月経周期が規則的であれば計算が容易ですが、不規則な場合は以下の式をもとに検査開始日を算出します。

前回の生理開始日+直近の2~3周期の中で一番短かった周期-17日

ドゥーテストLHの公式サイトでは、直近の生理開始日を入力するだけで検査開始日を自動計算してくれる機能があります。ぜひ活用しましょう!

今すぐトライ

検査開始日計算ツール

「排卵検査薬」の使い方

排卵検査薬を使った検査の手順は難しくありません。

妊娠検査薬を使ったことがある人なら同じ手順でOKだよ!
STEP.1
検査直前に個包装を開封し、テストスティックを取り出す
STEP.2
スティックのキャップを外して後ろにはめる
キャップを後ろへはめ直す

引用:ドゥーテストLH

STEP.3
スティック先端の採尿部へ尿を2秒かける
採尿部へ尿をかける

引用:ドゥーテストLH

STEP.4
キャップを採尿部へはめ直し、平らな場所へ置く
キャップを元に戻して平らな場所へ置く

引用:ドゥーテストLH

STEP.5
5分経過後にすみやかに判定する
5分後に判定する

引用:ドゥーテストLH

STEP.3の採尿手順では、紙コップ等へ採尿してから採尿部を2秒間ひたす方法でも検査可能です。

詳しいやり方は公式動画でもご覧いただけます。

注意
同周期に限り、毎日の検査の時間帯は揃えるようにしましょう。

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「ドゥーテストLH」による排卵日の特定結果

ドゥーテストLHa

まずは本検証における私自身のデータから開示します。

私の妊活ステータス

  • 生理周期が不規則で長め
  • 排卵誘発剤(クロミッド)服用中
  • D29時点で主席卵胞12~13mm

当時、2カ月近い周期がデフォルトだった私。クロミッドを飲んでいるにも関わらず1カ月以内に排卵できていません。

MEMO
排卵時の卵胞の大きさは一般的に「18~22mm」といわれています。ただし排卵誘発剤服用時は「25~30mm」まで成長する傾向があります。

D29で卵胞の成長をうながす薬剤を注射し、13日後に再来院を予約しました。排卵時期は「7~10日後」ということでしたが、次回来院時に排卵が済んでいない場合は 強制リセット です。

つまり、今周期における私の排卵までのタイムリミットは「残13日」となります。

判定窓

これが排卵検査薬「ドゥーテストLH」の判定窓です。

「尿量確認」窓にラインが入った状態で、【基準】および【判定】欄に浮き出るラインの濃度の比較から、結果を判定します。陽性パターンは以下のとおりです。

【判定】>【基準】 又は 【判定】=【基準】

クリニックによる排卵予想日の少し前「D34」より、排卵検査薬試行開始です!

それではスタート!

D34「陰性」

排卵検査1日目「陰性」判定

判定 陰性
基礎体温 35.94℃

排卵検査1日目の結果は案の定「陰性」でした。基礎体温はまだまだ低め。

辛うじて読み取れるほどの薄いラインが出ている程度です。あと2~3日は陰性でもおかしくありませんので、平常心です。まだ大丈夫。

引き続き、腰を据えて検査していきたいと思います。

D35「陰性」

排卵検査2日目「陰性」判定

判定 陰性
基礎体温 36.10℃

排卵検査2日目の結果も同様に「陰性」です。基礎体温も低い。

体調に変化はありませんが、わずかに下腹部に違和感があるような気もします。排卵痛でしょうか。

D36「陰性」

排卵検査3日目「陰性」判定

判定 陰性
基礎体温 35.80℃

排卵検査3日目の結果も「陰性」。基礎体温も低温期のまま。

ラインが前日より薄まったのが少々気になりますが、体調に少し変化を感じてきました。たまに下腹部の鈍痛と、おりものが出てきたように思います。

排卵の準備が進んでいると見て、継続して検査を進めます。

D37「陽性」!

排卵検査4日目「陽性」判定

判定 陽性
基礎体温 不明

排卵検査4日目、D37時点で「陽性」判定きました!基礎体温はうっかり測定できていません。

少し気になったのが、基準のライン自体が少々薄めなこと。ただ説明書にのっとれば、ほぼ同等の濃さのため間違いなさそうです。

あととにかく腰が痛いです。私は排卵前に月経に似た症状が起こりやすいため、体調的にも信憑性が高まります。あとは基礎体温が高温期へ移行する前に、できる限りタイミングを取るのみ。

陽性判定の出た当日から翌日中がもっとも妊娠しやすいため、夫にも協力を仰ぎました。

D38「陰性」

排卵検査5日目「陰性」判定

判定 陰性
基礎体温 35.83℃

排卵検査5日目の判定は「陰性」でした。1日で陰転化しましたね。

あれ?陽性判定は1日間だけなの?

こう疑問に思いましたので、調べてみました。

陽性判定の日数とLH値の推移の相関性

LHサージ前後のLH値の推移は以下のとおりです。

  • LH値が上がりだして14時間ほどでピーク(LHサージ)に達する
  • LH値の最高値は14時間ほど維持する
  • その後、20時間ほどかけて元の値に戻る

これを見ると2日間にわたり陽性反応が出ると思いがちですが、そうとも限りません。

なぜなら48時間中、最初と最後の数時間は基準値を下回るからです。30 IU/Lを上回る時間はおよそ「38時間」。

つまりLHサージの兆候が出始めたタイミングによっては、陽性反応が1回であることも珍しくないということです。

陽性判定が1回になる例

3日目18時「陰性」判定

同日20時~LH上昇開始

4日目10時にLHサージ到達

同日18時「陽性」判定

5日目0時~LH下降開始

5日目18時「陰性」判定

D39「陰性」

排卵検査6日目「陰性」判定

判定 陰性
基礎体温 36.50℃

排卵検査6日目の判定も「陰性」で変わりありません。体温も高温期程度まで上がりました。

腰痛や腹痛もほとんど治まりました。ただ今度は、異常な喉のかわきが出てきました。どうやらホルモンの分泌量の変化によって喉がかわく症状は、決して珍しいものでもないようです。

体調の変化からも「もう排卵した」ことの裏付けが取れたように思います。

D41「クリニック診断」

最後の排卵検査薬から1日空け、いよいよクリニックの診断日です。

クリニック

採血とエコー検査で排卵確認をおこなうと…?

うん。排卵できていますね

医師

よかったー!!

無事に排卵の確認が取れました!排卵日予測検査薬を併用し、クリニックへ行けない間にほぼ正確な排卵日を特定できたのは作戦成功というほかないです。

排卵検査薬が適さない人もいる

医師いわく、人によっては排卵検査薬が参考にならないケースがあるといいます。

実は排卵検査薬は、月経周期が長い人には正しい結果が出ないことが多いんですよ

医師

えっ。そうなんですか!?

卵胞期(低温期)が極端に長い人は、LHの基準値が人より高い状態が長く続く傾向があるのだとか。

ふとした拍子に30 IU/Lを上回れば陽性に転じてしまうため、「ニセLHサージ」に引っかかりやすいといいます。陰性判定でも色濃かった原因はこれにあるかもしれません。

不妊症に多い「ニセ」って何?
ニセ卵にニセ高温期…不妊用語の「ニセ」って何?なぜ起こるの?

月経周期が長め(38日以上)の人は、医師に相談したうえで使用を検討するといいでしょう。

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おわりに

クリニックによるタイミング指導中であっても、排卵日予測検査薬は有効であることが証明できました。

ただし人によっては正しい結果を得られないこともあります。かかりつけのクリニックに相談のうえ、プラスアルファとして役立てられるといいですね。

一緒に頑張ろうね!

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