こんにちは。うい(@uiuiuipot108081)です!
わたくし、このたび不妊検査史上 最痛 といわれるあの検査を受けてまいりました。
そう、「超音波子宮卵管造影検査」(英名「EXEM」)です!
「痛い」「怖い」といったイメージばかりが台頭するこの検査ですが、検査自体の重要度はとても高いです。
なぜなら不妊因子の有無の特定ばかりか、向こう半年間にわたり 妊娠しやすくなる メリットもあるのですから!
そこで本記事では、未だ謎に包まれる「子宮卵管造影検査」を大特集。
「本当に痛いの?」「怖かった?」「結果はどう?」と興味津々なあなたに向け、今、真実を語りますー…。
こんな人におすすめ
- 不妊治療中
- 子宮卵管造影検査を控えている
- 子宮卵管造影検査が恐い
- 子宮卵管造影検査の体験記を読みたい
本記事にはPRが含まれます。あらかじめご了承ください。
「子宮卵管造影検査(EXEM)」とは
まずは「子宮卵管造影検査」が何たるか、というところから見ていきます。
「子宮卵管造影検査」の目的
子宮卵管造影検査とは卵管の通過性を調べる検査です。
子宮と卵巣を繋げている管を「卵管」といいます。卵管は卵子と精子の通り道で、出会って受精をする場所です。卵管が詰まっていては受精が難しくなります。
子宮卵管造影検査では、以下の狙いがあります。
- 卵管の通過性による不妊因子の有無を診断する
- 子宮内腔の異常の有無を確認する
- 通過性向上により自然妊娠率を高める
通過性に問題があると卵子が正常に通過できなかったり、受精しにくいなど自然妊娠の弊害になり得ます。
卵管は自然妊娠成立にとって必須臓器であり、卵管通過性なくして妊娠成立はあり得ない。また卵管機能は精子と卵子に出会いや受精の場を提供するだけでなく、胚発育やその後の着床に対しても何らかの影響を及ぼしている。
くわえて子宮内腔の状態も確認でき、異常があれば別途治療を進めることもできます。
そして何よりのメリットが、冒頭でも挙げた「卵管の通過性向上」。これにより向こう3~6カ月間、自然妊娠の確率が高まる見返りは大きいです。
「子宮卵管造影検査」の方法
子宮卵管造影検査は一般的に、エコー検査と同じ内診台でおこなわれることが多いです。
- 子宮の入口から風船つきのチューブ(バルーンカテーテル)を入れる
- チューブから造影剤を流し込む
- エコーにより造影剤の子宮内、卵管、おなかへの拡がり方を見る
バルーンカテーテルを通し、造影剤を流しながらリアルタイムで卵管の通過性を見ていきます。
造影剤が正常に流れ出れば、そのままお腹の中へ浸透していきます。造影剤自体は体に害はなく、お腹へ流れ出ても問題はありません。
ヨードアレルギーを持つ人や、メトホルミン(グリコラン、メルビン)を服用中の人など、医師が判断した一部の人は造影剤の使用ができません。その場合は生理食塩水を使用した「子宮鏡下通水検査」で代用することがあります。
「子宮卵管造影検査」のデメリット
卵管の通過性は妊娠率を大きく左右する重要なポイントです。そのことからも不妊治療初期にまず取り組みたい検査といえます。
ただし、この検査には少なからずデメリットも存在します。
痛みを感じる場合がある
冒頭で触れたように、子宮卵管造影は「痛い」検査として広く知られています。これは根も葉もないウワサというわけではありません。
子宮卵管造影検査では、以下2つのポイントにて痛みを感じる可能性があります。
- 子宮の入口へ管を入れ、風船をふくらますとき
- 卵管へ造影剤を流し込むとき
子宮卵管造影検査で用いるバルーンカテーテルは、検査中に管が抜けないようにするため、また膣内に造影剤を逆流させないために風船をふくらませてフタをします。
このとき子宮内が風船で圧迫されるため、痛みが出ることがあります。
次に造影剤を流し込むときですが、卵管は非常に細いため、液体といえど強い痛みが出る場合があります。クリニックによっては鎮痛剤が処方されることがあるようです。
造影剤の残留
卵管へ流す造影剤は「油性」と「水溶性」のふたつの種類があります。
クリニックの方針によりどちらを扱うか異なりますが、最近では後者を用いるところが多くなってきたようです。水溶性ならおなかの中へすみやかに吸収され、尿として排出されます。
一方、油性の造影剤を用いた場合は半年~1年程度おなかの中へ残り続けます。
特に影響がないといわれていますが、CTやレントゲンで正常な結果が得られなかったり、まれに甲状腺機能へ悪影響が及ぶことがあります。
ヨードの影響
先ほども触れましたが、すべての造影剤には「ヨード」が含まれています。
甲状腺ホルモンの主原料。甲状腺ホルモンは新陳代謝を促す役割を果たし、私たちの体になくてはならないミネラルである。
このようにヨードは甲状腺機能へ影響を与えるため、ヨードアレルギーを持っていたり、甲状腺機能異常の患者には検査が実施できないことになっています。
その場合はヨードを用いない以下の検査で代用しますが、いずれも精度は劣るといわれています。
- 子宮鏡下通水検査
- 通気法
腹膜炎
卵管の先はお腹へと繋がっています。
卵管を通過した造影剤はお腹へ流れ出て、そのまま吸収されていきます。このとき、子宮内や卵管に雑菌がいた場合はお腹で炎症を起こすリスクがあります。
これを防ぐためにも、検査後は抗生剤を処方するクリニックも多いようです。
「子宮卵管造影検査」へ向けた心がけ
このとおり、子宮卵管造影検査はなかなかナーバスな検査です。
正しい結果を得るためには「事前準備」と「事後対応」がとても大切。万全の状態で臨むためにも、以下のポイントをおさえておきましょう。
検査前の準備事項
子宮卵管造影検査に向けたポイントは、以下の5点です。
①検査当日までタイミングを控える
子宮卵管造影検査は検査時期に細かい指定があります。
月経直後3~4日以内
卵胞が育ってからは検査をおこなうことができません。そのため、検査を受けるには月経確認後すみやかにクリニックへ予約する必要があります。
また月経後から検査当日にかけての数日間は、夫婦間のタイミングは控えるよう注意してください。
②検査前の飲食は控えめに
おなかに造影剤を流し出すことからも、胃に物が入っている状況は好ましくありません。
人によっては体調不良を訴えることもある神経質な検査です。できれば検査まで時間を空けたタイミングで、軽めの食事を意識して摂っておきましょう。
空腹すぎると逆効果になりかねないため、食事をせずに臨むのは避けたほうがよさそうです。
③体調不良時は検査を見送る
クリニックの方針にもよりますが、多くは体調不良時には検査を見送ることを推奨しています。
体調不良の状態で極度の緊張に晒されては、万が一のこともあり得ます。正しい検査結果を得るためにも、自分の体調と向き合って臨みましょう。
④化粧は控えめに
顔色の変化を見るため、化粧は厚すぎない程度にするよう指示が入ることがあります。
顔色が優れないと判断された場合には、検査中もしくは検査後に回復室へ誘導されます。
⑤生理用ナプキンを持参する
子宮卵管造影検査後は造影剤の戻りや少量の出血がみられることがあるため、衣類を汚さないためにも「生理用ナプキン」を持参しましょう。
私は出血がありませんでしたが、造影剤はかなりの量の戻りがありました。
また検査後1~2日間は継続して出血がみられることもあります。
検査後の注意事項
子宮卵管造影検査後に注意したいポイントは、以下の4点です。
①検査中断時も費用の請求あり
検査中に痛みを伴うことがあるため、患者の様子によっては検査の中断を余儀なくされるケースがあります。
その場合でも、子宮卵管造影検査1回分の費用は請求されることが多いです。
②ガーゼの自己除去をおこなう
私はありませんでしたが、出血の程度を見て膣内へガーゼを残す処置を取られることがあります。
その場合、検査後1時間程度経過してから忘れず自己除去をおこなってください。
③抗菌剤を服用する
検査後の腹膜炎予防や、子宮内部へ器具を挿入したことによる感染症予防の観点から「抗菌剤」が処方されます。
医師の指示に従い、定められた用法・用量を守って服用してください。
④検査当日の入浴はシャワーで済ます
検査直後は、膣口や子宮内がデリケートな状態です。
検査当日の入浴は雑菌の侵入を防ぐためにも湯舟に浸かるのは避け、シャワーで済ませましょう。
痛い?怖い?私の「子宮卵管造影検査」体験記
子宮卵管造影検査当日。天気は気持ちいいくらいの快晴です。
準備ポイントはすべてクリアー。心構えも整っています。 いざ、初陣です…!
「子宮卵管造影検査」の当日の流れ
検査自体は前後の準備込みで、5分もあれば終わります。以下がおおまかな流れです。
イメージコントロールは万全…!
看護士
うう、呼ばれてしまいました…。覚悟を決めて行ってきまーす!
「子宮卵管造影検査」の感想
呼ばれて部屋に入ると、風景はいつもの内診台と変わりありません。服装を整え、内診台へ上がります。
医師
「あれ?意外と違和感ない…」
看護士
医師
あ、もうこれでバルーンカテーテルが子宮に挿入されてるの?ほとんど実感ないな…。
「ん?何にも痛くないぞ…?」
医師
こんな感じで流れるようにサクサク。
エコー検診時の内診グリグリよりは細い管というのもあってか、 痛みはまったくありません でした。
「えっ。もう終わり?」
医師
体感では本当に1分未満でした。検査室へ入った時点から数えても、3分と経過してないのではないでしょうか…。
医師
バルーンカテーテルを外した後、エコー検査による子宮内部の確認に移ります。
タイミング指導の超音波検査と同様、例の器具で子宮内をグリグリ。さらに卵管付近も確認するのもあって、いつも以上に念入りに検査されます。
正直いって、バルーンカテーテルよりエコー検査の方が痛かったですね(笑)
「気分も悪くない!むしろスッキリ♡」
医師
医師
こんな感じで軽い注意点を口頭で説明され、検査は終了。延べ5分程度でした。あっという間。
ネット上では痛いイメージが定着している子宮卵管造影検査ですが、その先入観を抱いていたぶん現実は拍子抜けでした。いいギャップです。
おわりに
私の子宮卵管造影検査の結果はというと、無事に「異常なし」でした。
5分程度で終わるうえ痛みも感じなかったので、これで向こう半年間程度の妊娠率UP というオプションがあるのなら、やる価値はあるといっていいでしょう。
インターネット上に浸透する「痛い」「怖い」先入観で、二の足を踏んでいてはもったいないと思います。
「 まったく痛くなかった! 」という私の体験が、あなたの後押しになれば幸いです。
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