【税理士監修】初めての確定申告「経費」編。ケース別に見る仕訳の方法とは？

こんにちは。うい（@uiuiuipot108081）です！

さあ始まりました！全３回でお届けする、現役税理士による「初めての確定申告」特集～～！

確定申告に初挑戦する初心者にもわかりやすいよう、以下３つの項目に分け、実例を交まじえながら解説する人気のコーナーです。

全シリーズを通してご覧いただければ、もはや確定申告は攻略したも同然。

会社員から晴れてフリーランスへ転身した私とともにイチから、いや ゼロ から確定申告のいろはを学んでいきましょう！

「経費」とは

フリーランスになり税金を申告する際、もっとも重要なのが「経費けいひ」の存在です。

個人事業をするとなれば、多かれ少なかれ何らかの出費は伴ともなうもの。それらの支出額を「経費」として計上・申告することで、そのぶん納おさめるべき税金の額を減らすことができます。

普段からこの” 節税 “の意識を持つか持たないかで、所得の額は大きく変動します。

「経費」の基準

とはいえ、使った費用がすべて経費になるわけではありません。

具体的な基準は次項より解説しますが、平たくいえば以下に該当するものが「経費」にあたると考えてもらって結構です。

事業以外の用途に使うものでも、家事按分かじあんぶんすれば一部を経費として計上できることもあります。

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ケース別「支出（経費）」仕訳の実例７選

習うより慣れよといいますし、早速、実際の仕訳をもとに進めていきたいと思います。

例では私の利用する会計ソフト「会計freeeフリー」をもとに解説しますが、他社のソフトでも仕訳項目はほぼ変わりありませんのでご安心ください。

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こちらは会計フリーの取引登録画面です。

ここで注目したい項目はこの５つ。

経費の仕訳では、各支出ごとにこの５項目をどのように入力するかがポイントになります。

そこで以下では、フリーランスのよくあるケース７例をご用意しました。

具体例を参考にしながら、経費の仕訳の考え方を基本から学んでいきましょう。

「売上」の記帳方法はこちらから
【税理士監修】初めての確定申告「売上」編。実例から売上の考え方を学ぼう

①カフェで作業したときの飲食代

作業場代を「雑費」で仕訳する際の注意点

雑費というのは本来、ほかで仕訳られない” 少額 “の支出にあてる勘定科目をいいます。

月に２、３度であればさほど問題にはなりませんが、日常的にカフェで作業するようなノマドワーカーにあっては、嫌でも雑費の占める割合が大きくなります。

こうしたケースでもし税務署の目に留まった場合、「雑費の内訳が不透明」としてあらぬ疑惑を買う恐れも。ですからここで「会議費」や「厚生費」として使途を明確化しておくのが大切なのです。

②事業用に購入したパソコン代

10万円に満たないパソコンの仕訳方法

パソコンを「消耗品」と括くくるのはいささか違和感がありますが、10万円に満たない物品はたとえパソコンでも固定資産に該当しません。そのため「消耗品費」として仕訳するのが正解。

ただし「取得価額」は１セットで判断する点には注意が必要。

具体的には、パソコンの付属品であるマウスやモニター等を同時に購入した場合、合計が10万円を超えたら「固定資産」にあてるのが適切です。

③サイト運営にかかる諸経費

④携帯電話利用料

携帯電話料金に限らず、プライベートも含めた支払いの一部を事業経費として計上する場合、その支出のうち事業として使用している比率を算出して経費を割り出します。

たとえば私のスマホの場合、50％の割合で事業として利用していると判断します。この場合の仕訳例は以下のとおりです。

家事按分の比率変更について

一般的な事業でいえば、大規模な体制変更がない限り事業比率が極端に変動することは少ないはず。初回で決めた比率は特別な理由がない限り変えないほうがいいといえます。

先々を見据え、正しい比率を考えて設定するといいでしょう。

⑤事業で使用する文具代

⑥事業に関連する書籍代

⑦在宅ワーク中の電気代

携帯電話利用料と同様、住居を作業場とする際に発生する水道光熱費も事業比率のぶんだけ経費として計上ができます。電気だけでなく、水道やガスも使っているなら含めても構いません。

私はデスクワーク時の電気代のみ、30％の割合で事業として利用していると考えます。

水道光熱費の追加計上について

うっ…。水道光熱費として計上する支出は、慎重に検討したほうがよさそうですね。

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「経費」の仕訳でよくある質問

ここでは「経費」の仕訳に関して、よくある質問に回答していきます。

配偶者名義で支払っている家賃でも、自分の事業に経費計上できますか？

家賃に限らず水道光熱費に関しても可能です。事業比率を家事按分で割り出してから計上しましょう。

領収証は経費計上後に捨ててしまって問題ありませんか？

経費の根拠となる書類には最長「７年」の保存義務が存在します。紙ないしはデータで保管しておきましょう。

領収証が貰えなかったのですが、経費計上できませんか？

領収証が発行されないケースでは「出金伝票」に記入して代用できます。領収証を失くした場合も同様です。

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おわりに

「難しい」「面倒くさい」先入観が台頭たいとうしていた「経費」の仕訳…

いざ始めてみると案外単純であることに気づきました。個人事業の支出パターンは限られるので、ひととおり覚えれば応用が利きます。

それでは、セカンドステージ「売上」編でお待ちしていますね！

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